こんにちは。

うちだ広大です。

今から１５年も昔ですが、私は大学卒業後、韓国で仕事をすることになり、貿易会社に入社しました。

韓国語は全く喋れません。

が、海外で働いてみたい！という好奇心で誰も知らず、あったこともない人の元へ姉の紹介で飛び込みました。

飲食店部門に配属されて、おでんや、お好み焼きを作ったり、韓国人が経営する日本料理屋さんの立ち上げに関わらせていただきました。

その地域は日本人がまだ、珍しい地域で、良く、韓国と日本の歴史観を飲みにきた学生さんに尋ねられました。

この話は、私が実際に体験し、実践したお話です。

お客様のニーズさえつかめば、売れる！そんな経験を私は、15年以上前に実感しました。

お店は、田舎にあったのですが、その地域最大の都市の、百貨店前で屋台を出せることになりました。

そこで、私に命じられたものは、新メニューの開発。

要望は、テイクアウトできて、食べ歩き出来るもの。

学生時代に、叔父のバーなどでバイトしたことはありますが、自分でオリジナルメニューなど作るなんて経験はありません。

まずは、料理本を読みふけることから始まりました。

色々試作しては、ダメ出しをくらい、何を作れば良いのやらと途方にくれていた時に、あるページを見つけて、「これだ！」と決めました。

それは、クレープ生地。

クレープは人気もあり、結構どこでも並んでいるイメージです。

それから、毎日クレープ生地作りが始まりました。

人が多い場所だから絶対売れる！

私たちはそんな期待しかしていませんでした。

クレープ生地で行く！と決めてから、2週間は地獄です。

全く売れません。

物珍しげに買ってくれた人もいましたが、不評でした。

最初は、サラダクレープみたいな感じで、女性受けを狙ったのですが、全くでした。

その後、日本風のかつおダシで、野菜炒めをクレープにくるんでみましたが不評。

その時の私は、日本風にこだわり過ぎて、その地域のニーズを無視していたのです。

ある日、仲良くなった学生の友人に、ドッキリで、クレープ生地にコチュジャンを塗り、野菜をコチュジャンと唐辛子を大量に入れてかなり辛く炒め、キムチを入れて、食べさせました。

すると、めちゃくちゃ辛いけど、これ美味しいよ！お店で売ってるの？といった声が返ってきたのです。

私は、ヒーヒー言ってる友人を見て笑いたかったのですが、「これはいける！」とその時に気づきました。

そうか！向こうの人のライフスタイルに合わせた味にすれば売れるんだ！

日本風にとらわれ過ぎていた私は、こんな簡単なことに気づけずにいたのです。

それから、韓国人に合うように、牛骨スープの出汁とコチュジャンで野菜を炒め、キムチを添えて、「ジャパニーズタコス」と命名。

初日は、50個がすぐに完売。

翌日は、100個。

毎日、３００個以上くらいは完売するヒット商品になりました。

お客様のニーズを探る上で、お客様のライフスタイルを知ることは、大切です。

私は、韓国の食生活や、ライフスタイルをちゃんと理解していなかったから、わからなかったのです。

そこに気づいた瞬間に、売れる。

ニーズを扱わない時は全く売れません。

買ってくれたモノが、その辺に捨てられているというショックも受けました。

しかし、それは、私がお客様を理解していないから起こったことです。

どの時代でも、どんな国でも、お客様のニーズは必ずあります。

売り手の都合で作るものは、支持されないのだと言うことを私は、韓国の地で15年以上前に実感しました。

だからこそ、私は、口を酸っぱくお客様目線が大切だ！と言っているのです。

あなたが、もし、今、中々売れていなければ、プライドや、意地などを一旦捨ててみて、お客様のことをちゃんとみませんか？

お客様と向きあい、今の自分と向き合ってみることが、ビジネスの見直しをかけていく方法でもあると思います。